日本情報地質学会シンポジウム<報告>

産業技術総合研究所共催・全国地質調査業協会連合会後援・日本地質学会情報地質部会後援

「インターネット時代の地質図標準」

表記シンポジウムが2001年12月21日(金)産総研つくば中央共用講堂大会議室(2F)において開催されました。寒い日ではありましたが、会場がいっぱいになる約100名の参加がありました。開催にご協力いただいた方々、ありがとうございました。

開催趣旨や講演プログラムは下記のとおり。内容に関する詳細な報告は会誌『情報地質』に掲載される予定です。 (講演論文集は売り切れ間近

行事委員 坂本正徳 

 

趣旨:

 今日,地質図の用途は多様化しています.災害や地盤に関係した地質図は,地理情報システムなどにより,他の諸データと共に使われて効果を発揮します.地質図と他の分野,例えば環境保全や農林業,あるいは社会問題等を図的に表現し,データを統合して用いるケースが増えています.近年は,公開情報の下で使われるものが増大しております.地質図の学問的,社会的に拡大しつつある需要に応え,地質分野以外でも活用されるには,電子化された地質図における標準が必要不可欠です.
 このように,地質図を数値化して電子的に計算機上で扱い,また,電子媒体としてCDやインターネット上で流通することが多くなるにつれて,広域で通用する電子化地質図の標準の問題が顕在化しています.地質図の記号や色,記述法などは,多数のユーザが共通して使います.そのためにも標準は避けて通れない課題です.
 本シンポジウムは,電子的媒体による地質図の標準について,世界の動向と我国における標準化の動き,関連する分野の動向を展望します.電子的媒体による地質図,および,地球科学データに関する諸問題などを討議して,現状の把握と今後の方向についての議論を深める予定です.たくさんの皆様の御来場をお待ちしています.

プログラム 

  • 岩松 暉(会長:鹿児島大学)「標準シンポジウムの開催にあたって」
  • 金沢康夫(産総研・地質調査情報部)「標準シンポジウム共催挨拶」
  • 古宇田亮一(産総研・地質調査情報部)「Web上の地質図標準に向けた国際動向」
  • 鹿野和彦(産総研・地球科学情報研究部門)「地質図表現の統一をめぐる最近の動向」
  • 中島和敏(産総研・地質調査情報部)「地質図の色・地紋の現状とweb対応」
  • 原 弘(全地連/応用地質(株)・ITセンター)「地質調査業界の提案する地質図標準」
  • 籾倉克幹(地質学会/基礎地盤コンサルタンツ(株))「地質学会の地質基準」
  • 升本眞二・塩野清治(大阪市立大学・理学部)「3次元電子地質図の要素」
  • 奥山祥司(国土地理院・企画部)「地理情報標準」
  • 千木良雅弘(京大・防災科学研究所)「地質工学技術者教育と地質図標準」
  • 江口信彦(産総研・工業標準部)「工業標準化について」

−− 昼休み −−

  • 木下直子(経済産業省・情報政策課)「G-XMLについて」

  • 宇根 寛(国土地理院・地理調査部)「地球地図−経緯、現状、データの実際−」

  • 脇田浩二(産総研・地球科学情報研究部門)「東南アジアにおける数値地球科学図」

  • 大倉 博(防災科学技術研究所・先端科学研究部門)「衛星画像情報を用いた防災地図」

  • 菅原義明・中沢都子・中島和敏(産総研・地質調査情報部)「地質文献と世界地質図索引検索web版」

  • 古宇田亮一(産総研・地質調査情報部)「アジア各国の相互運用web地質図」

コメント:

  •  中田文雄(全地連/川崎地質)「地質企業活動を巡る地質データ標準」

  •  横田修一郎(島根大学・総合理工学部)「応用地質学から見た地質図標準」

  •  渡部芳夫(産総研・深部地質センター)「地球科学的な図を描くためのweb上の情報」

CPDH: 9

講演論文集 : 売り切れ間近

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2002/06/14